葬儀関連ニュース

福井新聞が6月5日(火)に報じたところによると、「葬儀の喪主を誰が務めるのか?」というテーマに関し、その考え方に差があることが分かりました。

これは、千葉大大学院人文公共学府特別研究員の金沢佳子さんが行った、地方紙12紙の「おくやみ」に掲載された「喪主」が、故人とどのような続柄であったかの調査を参考にしたものです。調査は、2007年と2017年のデータを比較する形で行われました。

これは地方における葬儀の形を知るための調査として、興味深いものがあります。

地域で違う、葬儀の喪主は誰が担当?

葬儀,喪主

日本は長年、長男を最優先とする考え方「家制度」が主流でした。しかし、主に大都市圏では核家族化が進行し、葬儀に関しても配偶者が喪主を務めるケースが目立ちます。

今回の調査は地方都市のみが対象となっていますが、長崎県や佐賀県といった、地方の中でも核家族化が進んでいる都市では、半数以上のケースで配偶者が喪主を務めています。

長男が喪主を務める割合がもっとも高かったのは福井県で、おくやみに掲載された葬儀において、約7割でした。続いておとなりの石川県、さらに茨城県という順番になりました。

今回の調査で、長男が喪主を務める割合がトップだった福井県は、保守的な考え方が多勢を占め、「家制度」の考え方が現在も色濃く残っています。葬儀において長男が喪主を務めることは、後継者のお披露目的な意味合いがありますが、やはり核家族化の波は地方にも訪れています。

高齢化社会、核家族という日本が抱える社会問題は、葬儀の形にも少なからず影響を与えているようです。

東京・神奈川・千葉・埼玉・大阪・兵庫で葬儀・葬式

西城秀樹さん葬儀、残された新御三家が弔辞

弔辞

各大手日刊紙が、5月26日に行われた歌手・西城秀樹さんの葬儀について報じました。西城秀樹さんは5月16日、63歳でお亡くなりになっていました。

葬儀会場の正面には、新御三家と呼ばれた三人「郷ひろみ」「西城秀樹」「野口五郎」のパネルが設置され、故人を偲ぶために多くのファンが長蛇の列を作りました。

葬儀では、郷さん、野口さんが弔辞を読み上げました。

野口さんはその中で、

デビューしてアイドルと呼ばれるようになった僕らは、次はその席を後輩に譲らなければ、そして次の高みを目指さなければと考えていた。その方向が僕らは一緒だった。同じ方向を目指していた。秀樹は決してアクション歌手ではないし、本物のラブソングを届ける歌手を目指していたことを、僕は知っている。
とアイドルとしての2人の立場、そして、その頃の一般的イメージとは違う、本当の西城秀樹について語り、さらにその後は私生活での交流についても語ります。
そして野口さんは弔辞の最後を次のようにまとめました。

秀樹、お疲れ様。
そして、ありがとう。
もう、リハビリしなくて良いからね。
もう頑張らなくて良いから。
君のかわいい子どもたち、家族を、いつも見守ってあげて欲しい。そしておまえの思うラブソングを天国で極めてくれ。


一方、郷さんは、西城さん、野口さんの背中を追い続けることがやっとだったと、芸能界に入った当時のことを振り返った後、2016年に「新御三家」が雑誌の対談で久々に顔を合わせたことについて触れます。

本当に久しぶりに秀樹、五郎、僕の新ご三家が顔を合わせました。秀樹は、大病を患ったにもかかわらず、力を振り絞って、そこに駆けつけ、そして、1つ1つの言葉を大切に伝えてくれる。僕はとても心打たれました。

残念ながら、それが秀樹を見た…最後になってしまいました。あの対談の中で、ここまで歌を続けてきたのだから、感謝って気持ちを持ち、歌い続けていこう。そう締めくくったにもかかわらず、秀樹は天国に逝ってしまいました。

今まで本当にありがとう。そして、安らかに眠ってください。

という言葉で弔辞を締めくくった郷さん。西城さんへの最後の手紙は、思い出と感謝にあふれるものでした。

出棺前には詰めかけたファンから、大ヒット曲「ヤングマン」の大合唱が巻き起こり、それぞれが西城さんへの感謝の気持ちを叫びました。

なお、西城さんの葬儀には、主催者発表で1万人以上の関係者とファンが訪れました。

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西城秀樹さんの葬儀で配布された記念品、ヤフオクなどに大量出品

葬儀,喪主

5月16日に63歳で亡くなった歌手・西城秀樹さんの通夜と葬儀が25日と26日に行われましたが、その葬儀で一般参列者に配られた記念品が「ヤフオク」や「メルカリ」といったオークションサイトに大量出品されていたことが分かりました。

主に出品されていたのは、焼香後に配布された、「ありがとう」のメッセージ入りポストカード。その他にも、
「西城秀樹 お別れの会 記念品一式 追悼DVD(非売品)・配布用DVD1枚・配布用CD2枚・バーモントカレーなど」
などの配布品が、次々にオークションサイトに出品される事態となりました。

テレビ番組「スッキリ」の報道によると、これらの記念品を出品したのはネットオークションの代行業者。業者によると、依頼者はひとりで何点もの記念品の出品を依頼してきたと言います。

これらの記念品は葬儀に参列しないと手に入れることができないものであり、また、同じく「スッキリ」の報道によると、オークションに出品されている記念品の一部は、香典を出した人限定の品だと言うことが分かり、ファンの間に怒りや動揺の声が広がっています。

ソーシャルメディアでも、西城さん葬儀の記念品転売のニュースは大きく広がっていて、

「参列できなかった人たちの気持ちにつけ込んだ転売は許さない」
「故人の気持ちをないがしろにする行為」

などのコメントが相次いでいます。

また、ソーシャルメディアでは、葬儀の際、一部のファンがとった行動についても非難する声が上がっています。

「スマートフォンを持ったファンが、泣きながら出棺の様子を動画に撮っていた」

この行為に対し、

言い表しようのない恐怖と違和感

出棺時にスマホで写真や動画を撮っていた人たち、
私の感覚がおかしいのか?

など、不満や違和感を表すコメントが殺到しました。

このようなコメントに賛同する声は多いのですが、実際のところ、このように葬儀のシーンを写真や動画に収めることはタブーなのでしょうか?

葬儀会場にて写真や動画を撮ることについては、タブーと考える人たちも多くいますので、不満を表している方々の気持ちについては理解できます。しかし、日本でも地方によっては、「葬儀進行の様子をビデオに収める」「祭壇の前で記念写真を撮る」ということを普通に行っています。そのため、著名人の葬儀であることを考えても、このような行為が起こってもおかしくはないでしょう。

ただ、大スターの葬儀とはいえ、もっとも大切にすべきは「遺族への思いやり」であることに違いありません。

「記念品の転売」、そして「出棺時の記念撮影」に、思いやりの心はあるのでしょうか?

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住み慣れた我が家で…お葬式

葬式

葬儀のスタイルは、地域でも違えば、時代によっても違います。
昔の葬儀は自宅で行われることも多かったですし、お寺で行われることもありました。
しかし、日本人の生活スタイルが変わるにつれ、葬儀の形も変わっていきます。
近所との結びつきが少なくなり、しかも「高齢化」「核家族化」という社会問題を抱え、葬儀の規模は昔よりも小さく、そして簡素になっていきました。

現在は街の葬祭ホールなどで「お通夜」から「葬儀式・告別式」までのすべてを行うことも多くなりました。葬儀の式進行についても、葬儀会社にお願いするだけでスムースに進めることができます。

2018年5月12日付のLIFULL HOME’S PRESSに興味深い記事を見つけました。「自宅葬」について書かれているのですが、この「自宅葬」は、スケジュール面、そして費用面で見直されてきているという内容の記事です。

記事では自宅葬最大の良さを、
故人が住みなれた家でゆっくりお別れができることだろう (LIFULL HOME’S PRESSより)
としています。

たしかにスケジュール的に余裕ができれば、故人との別れの時間に、よりゆっくりと浸ることができるようになるでしょう。また、金銭面では「葬祭ホール」を使用するためのお金が丸々節約できるというメリットもあります。故人が長い入院の末に亡くなったというのであれば、一度、故人を家に帰してあげることができたという満足感も得られるでしょう。

自宅で葬儀を行う「壁」

自宅葬を行おうと思っても、住環境が許さない場合はもちろん考えられます。マンションやアパートのルールにより、葬儀が規制されていることがあります。日本の集合住宅では、なかなか大きな葬儀を広くことは難しいと考えられます。必然的に家族や近親、近い友人だけで行う葬儀形式となるでしょう。

現実的には、集合住宅での「自宅葬」は難しいでしょう。また、自宅で葬儀を行うにしても、葬儀に関するさまざまな準備、

など、自宅葬を行うためには、物理的な障壁以外にも、家族だけですべてを行うには高すぎる知識と経験の壁が存在します。

そのため、やはり自宅葬とは行っても、葬儀社の手を借りることが得策だと考えられます。

自宅葬にも葬儀社は詳しい

葬儀社は葬儀のプロですから、自宅葬をお考えなら、事前に相談しておくのがベストでしょう。葬儀の形が多様化した今なら、自宅葬と組み合わせたさまざまなアイデアを提案してくれるでしょう。


参考
我が家で葬儀を行う「自宅葬」。自宅葬の流れや準備・注意点とは(LIFULL HOME’S PRESS)

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簡略化される葬儀、多様化する葬儀、あなたは何を思う

簡略化される葬儀

日本における葬儀の形は、時代が進むごとにシンプルになってきています。まだまだ仏式の葬儀が主流の日本ですが、他の宗教、たとえば神道やキリスト教式の葬儀以外に、無宗教葬と言われるフリースタイルの葬儀が行われるようになってきました。

葬儀の簡略化は突然始まったものではなく、時代の要求です。日本人の生活様式が葬儀の形を変えたのです。幸いなことに、葬儀に決まったルールはありません。高齢化社会、核家族化、貧困…さまざまな問題が日本の葬儀の形を変えています。

葬儀にかかる費用は、年々、低くなる傾向にあるようです。費用をひきさげているのは世の中のニーズでしょう。日本は久しく格差社会と言われています。立派な葬儀をあげられる人は限られる。これが日本の現状です。

お墓についても同様です。現在、法律的にはグレーながらも「散骨」という方法を考える人は多いと聞きます。法律的にグレーと言っても、国は「墓地・埋葬等に関する法律」に関し、
「散骨は対象としていない」
との見解を示しています。

そのため、一定のルールを守って散骨を行う限り、散骨は違法でも何でもないと解釈されます。そのルールですが、


ことが基本になります。

また、散骨する場所はどこでもいいわけではありません。現状、日本でもっとも散骨に適している場所は「海上」、それも陸地に近い場所ではなく「沖合」です。

2018年6月1日付の「女性自身」に掲載された、広がる「散骨」葬儀に蛭子能収は「簡略化されることは何より」という記事に、粉骨業者のことが書かれていました。

1日に10件ほどの粉骨依頼があるそうで、

電話やメールで申し込むと、送骨セットが送られてくるので、お骨を入れて送るだけ(女性自身より)

という手軽さだそうです。

最近は、既にお墓を持っているという人の中にも、お墓を維持することが困難になっている人たちが増えているようです。これは金銭的なこと以外にも、少子化などが原因で、お墓の面倒を見てくれる人がいないという切実な問題です。

お墓の面倒を見る人がいなくなってしまうと、無縁仏になってしまいます。荒れ放題のお墓が増えていくのは悲しいことです。このような状態を防ぐためには「墓じまい」をするより他ありません。「墓じまい」をすると、遺骨を他の場所に移さなければならないのですが、その選択肢として「永代供養墓地への改葬」、「納骨堂や手元供養」、もしくは「散骨」という選択肢が考えられます。

これらの選択肢、どれにも一長一短があります。日本社会の現状を考えると、「散骨」がもっとも適しているようにも思えますが、人によってはお骨が無くなってしまう喪失感を感じるかもしれません。まだ元気な内に先祖のこと、自らの死後のことを考えることは、現代に生きるすべての日本人にとって義務と言えるでしょう。


参考
広がる「散骨」葬儀に蛭子能収は「簡略化されることは何より」(女性自身)

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